春彩

春彩

18cm×18cm

髙尾淳子さんの作画の特徴の一つに、幾何学的なシンメトリー構図を使ったものがある。本作もそれにあてはまるもので、左右に、そして上下に、形が反復され、広がっていく。それは、まるで万華鏡を覗いているような世界でもある。静止した画であるが、そこに繰り返しや展開があるために「動き」の感覚すら生じる。さらにその動きの中から、音楽さえも聞こえてくるようである。このシンメトリー模様は端正で厳粛な品格を生み出し、そこに使われている色の数はわずかだが、静かな華やかささえもが漂っている。

美術評論家布施英利

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